令和8年4月21日
(県政記者クラブ主催)
【知事】
今日もよろしくお願いいたします。北海道、三陸沖で昨夕地震が起こり、津波の警報、注意報が広範囲に出されました。被災の状況はまだ全て明らかになっているわけではありませんが、被災された方にお見舞いを申し上げたいと思います。経営会議でも防災危機管理監の方からその状況等報告受けましたが、全国各地で地震が頻発しており、巨大地震の到来も想定、予測されておりますので、県も体制が変わったところ、その緊急参集を含め、緊張感を持って対応するように指示したところでございます。
私の方から、今日は資料に基づきまして2点申し上げます。1点目は、介護の問題でございます。チラシにも、前の画面にもありますように、外国人介護専門職育成研修2を新たに実施いたします。県内の介護現場で働く外国人の方に、介護の専門職として知識・技術を深めていただくため、令和4年度から外国人介護専門職育成研修を実施しております。この度、新たに上位の、今までは1だけだったんですけど、上位の2の研修区分を設けて、国家資格である介護福祉士を目指す外国人を対象とした、より専門的な研修をチラシに記載のとおり6月から実施いたします。昨年7月の県の調査では、県内で約700人の外国人の方が介護のお仕事に従事していただいております。この方たちの多くが、技能実習、特定技能の制度で入国されており、在留期間に制限がございます。したがって、一定期間が経過すると帰国されることになります。介護福祉士の資格を取得し、在留資格「介護」に、移行することができれば、在留期間の更新が制限なく可能となり、例えば御家族の帯同なども認められるということがございますので、県としては、この介護の専門職である介護福祉士を目指す方の支援のために、今回の研修をつくろうということで取り組んできたところです。この研修は、裏面に少し滋賀の文化というところもあると思いますが、県の独自課程と介護福祉士実務者研修課程で構成しております。独自の過程には、滋賀の文化、専門用語の解説、職場に戻って実践できる介護の知識や技術などがあり、介護福祉士を目指す外国人・介護職員に役立つものを取り入れているところです。介護現場で働く外国人の方が、介護について体系的に学べて、資格が取得できるように支援することは、滋賀で働くこと、働き続けることを選択していただく一つの動機づけにもなるのではないかと思います。開校式を6月6日に開催いたしますので、ぜひメディア、報道機関の皆様方の御取材をいただければというものでございます。
[読売新聞]
滋賀県知事は、県内を通るルートに多大な懸念を示している中で、もともとの小浜・京都ルートを支持されている。一方で、京都府の中では、ルートに対していろいろな考えがあって、不透明なところがあります。与党の整備委員会は今年の7月までにルートを絞り込むというスケジュールを出していると思うんですけれども、知事としては、改めてその絞り込みのスケジュールについてどのようにお考えでしょうか。京都の首長は少しいろいろ御意見をお持ちのようなのですが。
【知事】
まず、国の、例えば東海道のリダンダンシーとしての北陸新幹線ルートを早期に首都圏と関西圏とを結ぶべくつくろうとしているプロジェクトですので、その便益を最大化するということを最優先に考慮、検討していただいて、できるだけ早期にルート決定してほしいということは申し上げました。もう一つは、やはり当然、国がルートを引く、そのルートと、そこを通る地域において、負担に似合う便益があるのかとか、並行在来線はどうなるのかとか、すでに京都でも顕在化していますけれども、水とか土とか、そういったものをどうするのかという不安が生じる場合は、これは国のプロジェクトですから、国が責任を持って対処してほしいと、この2つのことを申し上げました。いずれにしろ、強く、繰り返し申し上げたのは、できるだけ早く決めてほしいということは申し上げたつもりです。
[滋賀報知新聞]
昨日、県で資料提供いただいた「滋賀県で大切にすべき野生生物-滋賀県レッドデータブック2025年版-」について、いくつか伺います。資料を拝見して、1997年からこの滋賀県のレッドデータブックというのをおつくりになって、 5年おきに改定をされてこられたと。この資料を見ていますと、 2005年版からの数字が比較として出ているのですが、 2005年版が1219種が掲載をされていて、昨年2025年版が1575種ということで、 20年前から掲載される種が356種増えています。例えば絶滅危機増大種ですと、20年前からは50種増えている。昨年、 2020年版のときに弊社記事を書かせていただきました。そのときは、例えば要注目種というので、これから注目しなきゃいけない種類にニホンマムシがいたのですが、2025年版ではニホンマムシはもう希少種になってしまっている。例えば、前回入ってきていなかったツキノワグマが要注目種に上がってきているというような、いろいろ変化が見られるんですけれども、知事は施策の中で、自然の健康ということで生物多様性にも最近力を入れておられると思います。この生物多様性に、今後滋賀県としてどう向かっていくのか、そしてこの一番新しいレッドデーダブックをどのように活用してもらいたいか、その2点を伺えたらと思います。
【知事】
私も昨日、この資料提供がなされたものを夜に見て、大変注目してというか、特に今おっしゃったように、絶滅危惧種が増えて、そして以前まだ注目種だったものが希少種に移っているといった推移を見たり、要注目種に今おっしゃったツキノワグマが出てきたり、アオダイショウが、またハッチョウトンボが入っているということは、とても私自身も関心を持っているところです。2つあって、 1つはこういうものを継続的に注意深く見るということが大事だと思っています。もう1つは、滋賀県は、以前から申し上げておりますように、気候変動の影響は一応あるんでしょうけれども、南のものの北限、北のものの南限、それらが入り混じり、非常に多様で、ある意味複雑な生物の多様性を持っているというところですので、こういった滋賀で、どのような生物の状況になっているのかということは、実は日本列島ならびに地球環境においても、非常に重要な示唆を持ち得るものではないかなと思います。全てコンピューターで、全て行政で何か把握をするということがなかなか難しいので、多くの関係者や県民の皆さんと一緒に、こういった希少種がいるのか、いないのか、増えているのか、減っているのかという調査を、まさに市民、県民の調査として展開していくことが、とても重要ではないかなと思っておりますので、今回、概ね5年おきに出しているレッドデータブックをもとに、今後どういった対応、対策を取っていけばいいのかということも併せて考えていきたいと思います。
[京都新聞]
少し知事選に戻らせてください。冒頭の中日新聞さんからの質問と知事の御回答の整理というか確認をさせてもらいたいのですが、公約については、できたら月末にというのは、これはイメージとしたら骨子というか、どの程度の概要を念頭に置かれているのか教えてください。
【知事】
政治選挙に関わることですので、また改めてそういう時間、機会は設けたいと思っていますが、今考えていますのは、毎回選挙の時には政策メモ、公約集を出します。その原案の、原案のような形で、おおむね網羅的に。この次、担わせていただくとすれば、 4年間。将来を展望してやろうとすることなどを記載することになると思います。
[京都新聞]
パブリックコメントのようなことをされたいというのは、これは2回目、 3回目のときにもされて、今回4回目ということですけど、もう一度同じような形でされるというようなイメージでよろしいのでしょうか。
【知事】
公約をつくる過程においても、いわゆる原案のようなものが出来上がったときに、世に問い、対話の中ではお伺いできなかったお声ですとか、私たちが気づかない政策のシーズ、ニーズ、そういったものをお寄せいただいて、そして、反映できるものは、公約の中に検討の上、入れ込むことも考えていきたいなと思っています。ただ、公約集として出した後も、実はそれをもって推薦のお願い等、確認団体を中心にやるのですが、その過程においても、この表現どういうことですかとか、このテーマはこういった形でお願いしますとかというやり取りもできますので、公約をつくってそれで終わりということではないんですけれども、一定出すまでなにかしらのSNSも使ったやりとり等はできればいいと思います。
[京都新聞]
現在、告示までもうすぐ2か月になるのですが、立候補を表明されている方が、知事お一人が現状かと思います。その状況において、現職知事として、どんなふうに今の時点で自分一人だけが表明しているという状況を、客観的にどんな風に見ておられるでしょうか。
【知事】
その状況を客観的に見る余裕は、人間的にも政治的にもあまりないのですが、まずは知事として日々公務をしっかりと対応させていただくということに尽きますし、任期を迎え、その後、次の任期も担う決意をもってすでに表明させていただいているわけですから、そこに向けた準備もできる限り丁寧に、より良い形で過ごしていきたいということに尽きます。どなたがどういう思いで、どう出てこられるかどうかは、まだ2ヶ月あればいろいろな可能性もあるわけですし、選挙という機会ですから、そういう中で比較、検討されることも、これは当然あることだと思っています。そこに向けて、私自身の準備をするということだけです。
[毎日新聞]
北陸新幹線について、先週のこの記者会見で知事は小浜・京都ルートに決まれば、滋賀県内に並行在来線は存在しないということを確認したいとおっしゃっていたと思いますが、それは確認できたということですか。
【知事】
率直に申し上げれば、先日出席した会合で全て確認できたわけではありません。ただ、早期にルートを決定してほしい、早期に着工してほしいということは申し上げました。そのために、早期着工のためには、現在のスキームで5条件があるのですが、この5条件を整える必要があるということから、並行在来線に対する地元自治体の同意という条件を整えるためには、小浜・京都ルートを決めていただいた際には、そのルートが通らない滋賀県に並行在来線は存在しないということを繰り返し申し上げています。そのことを確認し、そして条件を整えてくださいという、このことは申し上げたところです。
[毎日新聞]
今日の説明でも、懸念として、滋賀を通った場合の財政負担や、今おっしゃった並行在来線の問題があると説明されたということですけれども、与党側、プロジェクトチーム側としたら、その財政的な負担や並行在来線の問題がクリアできれば、滋賀を通ってもOKだと三日月知事は考えているのではないかと受け止められているのではないかという懸念や心配はありませんか。
【知事】
事実、やりとりとして、もし国が例えば滋賀県を通る米原ルートと決めた場合は話を聞いてくれますかと言われたので、それは聞きますと。で、かつ、いろいろな条件、滋賀県知事が示した財政負担、並行在来線というものが変われば、当然滋賀県知事として飲める状況になるんですかと言われたので、仮の御質問ですので、どういう状況か全て確認の上答えられるものではありませんけれども、今とスキーム、条件が変われば相談はできると思いますということは申し上げました。ただ、その時併せて申し上げたのは、今まで引いてきたルールを変えるということは、これは容易なことではないですよねということも併せて申し上げ、そういう議論は出席された委員の先生方も同時にされていましたので、例えば一部福井が含まれる敦賀以西、その敦賀以西ということだけで、新たなルールで、例えば財政負担の比率を変えるとか、並行在来線の経営分離をもうしないとかですね、そういうルールでいくというのは、およそ現実的ではないとすれば、そのルールをまた一から議論し始めるということは、余計に時間をかけることにもなるので、それは建設的ではないのではないでしょうかといった趣旨のことは私からも申し上げました。
【知事】
わかりません。内閣、政権の支持率と地方の選挙というのはどのようにリンクしているのか、リンクしていないのか。選挙の構図もあるでしょうし、争点もあるでしょうし、またそれぞれの人柄もあるでしょうし、そういう方々が政権、政党とどのような距離感でいらっしゃるのか、ということもあろうかと思います。何より有権者の選択です。そういった政党の推薦というものを重視される方もいれば、そうではないところで御判断される方もいらっしゃると思いますので、その結果として今回の当落が出たんだと思います。やはり大事なことは、現場、地に足をつけて、暮らしに寄り添って、どういう政策をつくっていけるのか、共感を得られるのかということではないかと思います。
[中日新聞]
北の近江の現場訪問について、今年度から駐在職員を拡充され、政策監も置かれたということですが、改めて北部に駐在する職員を増やした狙い、また今回、本年度初めての現場訪問で高島でお話を聞くということですけれども、これをどういった形で県の政策なりに具体的に反映していくか、そのビジョンをもう一度教えてください。
【知事】
この北の近江振興プロジェクトは、私が3期目の選挙に臨ませていただいて、県内、津々浦々を歩いているときに、その前いらっしゃった家に、もう人がお住まいになっていらっしゃらなかったり、その前耕されていた田畑が耕作放棄地になっていたり、その前は綺麗に整備されていた森林が荒れ始めていたりという、こういったことを目の当たりにし、もちろん県内各地でそういった課題というのはあるのですが、とりわけそういったことが顕著に見られた北部地域、少し重点的にテコ入れしたいと。その課題はこれから県内各地に訪れうる課題として共有すると同時に、どういう取組をすれば、どういう結果、効果が得られるのかということについて、これは現地の市町と、また民間の様々な方と連携して見出していこうということで始めたプロジェクトです。これまで3年間、住み続けたくなる、還りたくなる、また挑戦する若者が育って集うということや、訪れたくなるという3つの方向性で様々な取組を行ってきて、一定の成果等も出ているのではないかと思っています。例えば、関係人口は3年間で3,000人近くということも見出されつつありますので。うち移住者は700人を超えているという結果もあるので、一定の効果が出ているんじゃないかなと思います。しかし、それを上回る人口減少があったり、そのことをまだ当該地域の皆さんが十分実感していただけていないという状況もあることを踏まえまして、最終年度までの折り返しを過ぎて、残り2年となってきたところで、より重点的にやろうということで、今回、体制を増強して、現地で展開させることにいたしました。正直申し上げて、 13日にスタッフと意見交換したときには、「何やったらいいんでしょうか」、「私たちに何ができるでしょうか」みたいな戸惑いということもあったのかもしれません。これは正直に申し上げて。ただ、部局を超えて、現地で北の近江の振興のために様々な取組をするということについては、皆さん非常にやる気を持って取り組み始めていただいていると思います。例えば、アーティスト・イン・レジデンスのような取組や、シビックプライドを醸成する、これは高校生サミットなんかでもすでに表れ始めています。魅力をさらに発信するということですとか。伊藤忠商事さんの新入社員研修のときにも出ていた「発酵」というキーワード。こういうものを活かした地域振興策などもすでに検討が始まっているようですので、これは楽しみにしています。私も関与して取組を進めていきたいと思います。
[中日新聞]
今回の訪問をどういった形でつなげていくかというところの見通しを。
【知事】
今回予定している各所は以前から注目していたり、様々な前評判をいただいているところですので、楽しみにしています。やはり現地で顔を合わせながら、実際の取組を拝見させていただきながら、意見交換することはとても大事なことだと思っていますので、これからさらにより良い取組に深化することができる道筋というものを一緒に探っていけたらいいなと思っております。
[時事通信]
先ほどの滋賀銀行のお話について伺います。先ほど今後、金融と連携した様々な取組ができればというお話がありましたが、これまでも滋賀県は令和6年6月に滋賀銀行と遺贈寄附に関する協定も締結されており、今後、そういった中で広域的な連携というところも視野に入ってくるのかなと思います。具体的な展望やお考えがあれば教えていただきたいです。
【知事】
生産にしろ、生活にしろ、経済とりわけ金融という下支えというのはなくてはならないものだと思います。これだけ取引等々がグローバル化してきたり、デジタル化、 SNS化していきますと、店舗のあり方とか、サービスのあり方というのが変わってくると思います。また、住んでいるのは滋賀県、働いているのは大阪、その逆もあると思います。そういった方々が必要な重要な金融サービスを、よりシームレスな形で受けられるということは、とても重要なことだと思いますので、そういう意味でのスケールメリットを、両行提携により追求していかれることになると思います。この課題は実は行政も同じで、今広域連合の中で様々な取組を行っているところですので、例えばお互いの持っている課題を共有する機会を設けるということであるとか、例えばスタートアップとか、学生への寄り添いとか、そういうことであれば、大阪の学生が滋賀で学ぶ、滋賀の学生が大阪で活動する、そういったことをどのようにサポートしていけるのかなどなどですね。もともと近江商人は大阪でお商売をされたり、滋賀、琵琶湖の水は大阪、兵庫、神戸等でお使いいただいていたり、こういう文化的な自然の親和性もありますので、そういうものを最大限活かした様々な取組が滋賀銀行様などと一緒にできたらいいなと思っています。そのスタートとして、池田泉州ホールディングス様とは、私もあまりまだ顔合わせ等したことがないので、機会を見つけて御挨拶することなども考えていけたらいいなと思います。
[時事通信]
別件でもう1点、副首都構想について伺います。先月、国会で副首都構想に関する法案の提出、成立を目指している、自民・維新の両党が骨子案をまとめました。主なポイントとしては、一定規模の大都市を含む道府県が対象であったり、いわゆる特別区は必須としない。また、首都圏機能を代替し、経済圏の中核機能を担うといったことなどが盛り込まれました。この骨子案について受け止めを教えていただきたいです。
【知事】
国の首都をどのようにするのか。また1つだけではなく、バックアップ、成長のエンジンとしても、どのように複数、副首都という形で整備していくのかということについては、国の重要な課題だと思っています。とりわけ、連立の一角を担う日本維新の会、また大阪府知事の吉村氏をはじめ、この大阪・関西という枠組みの中で、この副首都を整備すべきではないかということを強く提起されておられますので、まだどこを副首都にするのかということは決まっていない、どういう条件にするかというのもこれからですけれども、大変注目しております。ただ、仔細、具体については、まだ十分私たちも骨子や報道を通じてということでしか知りませんので、関西広域連合の機会などに、明後日もそういう機会があるんですけども、その中核である吉村知事らとも、どうなっているのか、どうするのかということについて、意見交換するような機会も設けながら、例えば、防災庁とどのように絡むのかとか、関西という大きな枠組みの中でどういう効果が波及する可能性があるのかなどについても一緒に議論できたらいいなと思っています。
[時事通信]
具体的なところはこれからというところだと思いますが、今回の骨子案の中に、焦点となっていた指定要件については、特別区の設置を必須とせずに、維新の本拠地である大阪府以外の道府県にも可能性を開くことで合意したという点もあったかと思います。主な動きとして、福岡県であったり、福岡市、北九州市、こういったところも各首長の会見などで名乗りを上げているところもありまして、具体的には、福岡県の服部知事については、県が副首都の要件を満たす内容だと大変前向きに受け止めているというような発言もありました。こういった動きに対する見解と、先ほどお話にもありましたが、県知事、そして関西広域連合長として、今後どのように関与していきたいのか改めてよろしくお願いします。
【知事】
まず、そういった検討なり提案、骨子がつくられている背景などをよく確認する必要があると思いますので、その確認をしながら、私たちなりの考えを醸成していけたらいいなと思います。しかし、常々、例えば大阪府の吉村知事などが言われるのは、府、市、もしくは県と政令市が異なる方向性で行政をするときに、非常に連携というか協調で苦労することがある。したがって、例えば東京都のように連携がよりスムーズにいくような形というのを追求しておくべきではないかという議論と、そこはコミュニケーションを取ることで、一定の仕組みをつくることで認められるのだから、何もそのことを前提条件にする必要はないんじゃないかという議論とかあるように思います。せっかくつくる副首都なるものが、何か膠着して施策が前に進まない、今と変わらないということにならないような仕組みを整備することが肝要だと思いますので、そういう観点に立った仕組みをどのように検討していくのかということだと思います。関西広域連合をお預かりする私としては、例えば大阪府・市が副首都になった場合、その影響、効果は、京都、滋賀、奈良、和歌山、兵庫などにどのように及んでくるのか。もしくはそれをどのように取り込んでいくのかという観点で非常に重要な、注目というか、ある意味での使命があると思っていますので、そういう観点から関与する余地があるのか、いい意味でのプラスの効果があるのかということを、できるだけ事前に確認するような作業を怠らずにやっていきたいと思います。
[毎日新聞]
滋賀県総合経済・雇用対策本部本部員会議について、近江米が中東情勢の影響でだぶついているということで少し驚きました。というのは、50年前のオイルショックの時は、トイレットペーパーがなくなりパニックになりました。知事はそれを経験され、記憶として持たれているかわかりませんが、実際に日本が経験したオイルショックを振り返ってみるとか、検証してみる、あるいは参考にならないかという視点での振り返りみたいなのはお考えでしょうか。
【知事】
まず、3つほど申し上げないといけないと思っています。お米のことは、中東情勢の本部の中で農政水産部長から発言がありましたので、少し誤解があると思うんですけども、まず、一昨年以来、生産量の問題がありました。そして、生産量、質の問題を受けて、米の価格の問題がありました。米価が高騰し、それらをどのように下げるのか、またそれらをどう調達するのかという課題がありました。その中で、昨年の作付けがありました。現状、どういうことが起こっているかというと、米は国産米、近江米、十分買おうと思っても買えないんじゃないかという量の問題と、そして、量があったとしても高いんじゃないかという問題があり、この間、大口の顧客を中心に外国産米等に切り替わってしまったという状況もあったり、高いから買おうと思っても買えないということで、消費の減退ということがあったりなんかしまして、つくっている量が十分売れずに、在庫がいつもよりも積み上がっている状況がありますという報告がありました。したがって、今日のこの場面ですぐに全て効果を発するということではないのかもしれませんが、暮らしを下支えするという観点から、近江米の消費を振興するという観点から、この在庫がいつもよりも積み上がっている状況をどのように動かしていくのかということについて考えようということを指示したところですので、中東情勢と絡めて、何か在庫が積み上がっているという状況ではないということは、まず申し上げておきたいと思います。
合わせて、オイルショックと絡めて、ものを見る必要があるのではないかということもとても重要だと思っていて、ここでは2つあります。1つは、やはり世界の状況、中東の状況等に影響を受けうる私たちの暮らしや生産があるということを改めて再認識する必要があるということです。もう1つは、そういう中にあっても、例えばオイルショックの時にもありました、代替の材料でまかなっていくという視点ですとか、調達先を複数持っておいて、中東だけに依存しない、こととか、できる限り外で、世界で買って、つくるということではなくて、近いところで、自給自足、地産地消、循環、こういったことで経済を動かしていくような仕組みをつくっていくということも必要だと思っています。一部、この機をとらえて、代替の、例えばバイオディーゼルなどももっと普及させるべきじゃないかということをすでに御提案され、実際の動きを試みられている方もいらっしゃるようですので、そのこともよく見ながら対策を講じていく必要があるなと思います。
[毎日新聞]
昨日、知事選挙に関して、明るい滋賀県政をつくる会の方が会見され、出馬表明をされました。ようやく戦う相手の顔が見えてきたかと思いますが、どのような御感想をお持ちですか。
【知事】
私は自分のことを考えるので精一杯で、どなたが、どういうことをおっしゃって、何人出てこられるのかというのはあまり意識しておりません。自分自身でまず、日々公務をしっかりと努めるということと、次行われる選挙に立候補することを表明しておりますので、どういうことを問うて皆様方に訴えていくのかということを今考えているところです。ただ、坪田先生は、とても、例えば教育ですとか、政党、政治の活動も御経験が豊富な、いろいろなところでお会いして、私も尊敬する、親しくお話をいただく方ですので、こういう方と、またそれ以外の方も含めて、これからの県政を論じることができるということが、有権者の皆様方にとって有意義な機会になるように、一緒に努めていきたいと思います。
[毎日新聞]
「何人出てこられようが」という発言がありましたが、まだ何人か出ると知事の頭の中では想定されているわけですか。
【知事】
私は出ることを表明しておりますし、昨日、お一人の方が出ることを表明されましたけれども、まだ選挙の告示までは時間がありますので、この機会を最大限生かして、有権者に信を問おうという方がいらっしゃるということを想定しながら、臨むのが筋ではないかなと思います。
[読売新聞]
再審制度の見直しに向けた刑事訴訟法改正案について、今、検察の不服申し立てを原則禁止する方向で検討に入っているということですが、一方で、法務省からは、不服申し立てを認める余地を残しているということで、自民党内の方からは反発する声が出ているという状況です。以前、日野町事件についてお伺いしたときに、1日でも早い決定をというふうに知事はおっしゃっていたかと思いますが、改めてこの日野町事件を抱える県の知事として、この不服申し立てについてのお考えをお聞きしたいです。
【知事】
以前も申し上げましたが、いわゆる再審法の検討に当たっては、再審というものに時間がかかりすぎているということが問題だと思います。無罪とされるべき方が、速やかに救済される制度に見直されるべきだということを常々申し上げております。ただ、具体、どの法律をどのように改正し、どのような仕組みにするのかということについては、例えば法制審議会でも議論が行われ、現在、政府案をつくるべく、政府与党内で、例えば自民党と法務省とで、もう侃々諤々、連日報道されているように議論がされていると承知をしておりますので、その行方を注視しているところです。当然、政府与党で決めたからといって、その通り法律、法案になるわけではありませんけれども、この議論の過程がやはりとても大事なことではないかなと思いますので、そういう意味で我々も一緒に勉強していかなければいけないと思います。